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「……ねえ！」
突然、ぐいっと肩を掴まれ、その反動でぱっと後ろを振り向いた。
「オネーサン」
目の前にあったのは、いつの間にかすぐそこにいたキザ王子のドアップ。
「…………っ！！！！」
心の準備もなく、いきなりの出来事に驚きで声が出ない。
うわ、
うわ……っ、
なに…………っ！？
「ねえ」
彼はそう繰返して、私の顔を覗きこんだ。
そして、
「オネーサンのことが知りたい」
ハスキーな声が、私の耳に届いた。
「……えっ……！？」
彼は真剣な表情で、じっと、私の瞳を見つめてくる。
一瞬何を言われたのかよくわからず、思わず聞き返した。
「な、なに？ 」
「オネーサンのこと教えて。 ……ダメ？」
「……え？」
彼の台詞が、すんなり頭に入ってこない。
どういう、意味？
……え、えーと……？
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