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「な、なに言っ……」
言いかけて、年下相手に意地を張る自分が急に恥ずかしくなった。
ここは、冷静に。
めちゃめちゃドキドキしてるけど、年上としてしっかりしなくちゃ。
「……うん。 でも、君は気付いてないと思ってた」
「えっ、そーなの? 俺、あんなにガン見してたのに?」
「ガ、ガン見?」
「たまに、目も合ってたじゃん」
「……それは、偶然かなって思ってたから……」
「ふーん?」
彼は面白くなさそうに唇を尖らせた。
「別に、いーけどさ……」
そしておもむろに携帯を見ると、「やべっ」と大きな声を上げた。
「俺、これから塾だ!」
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