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「弟~♪、
一緒にご飯食べよ♪」
昼休み時、教室のドアの所で叫んでいるのは、言わずもがな姉であった。
「弟のことが愛し過ぎてチャイムと同時に授業ブッチで来ちゃったよ♪」
「いや、授業は真面目に受けろよ、バカ姉」
脳天に突っ込みを食らわし、一時我が教室から離脱を試みる。
教室中の視線が、もはや「またか」の空気で満たされている所で、原因たる姉と一緒に食事など苦行以外の何物でもない。
「ちなみに今日のお弁当はタコさんウィン…んげ!」
それ以上の言葉は俺の尊厳に関わるため、喉元を鋭く突き、姉のお喋りな口をシャットダウンさせる。
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