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最後に来たのは
灸誉(きゆほ)ちゃんだった。
ぱあぱとまあまの名前を持った、才の大切な妹…大切な家族。
彼女は違った。
他の大切な家族とは、
全然違った。
なんでかって?
それは簡単。
才は地面に倒れてる。
冷たい、寒い。
赤い血が流れてる。
寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒いさ寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い
才は…楽にナレルノカナ?
才は…才は…。
才の目の前は赤く…黒く…。
眼が覚めると朝だった。
才はベッドで寝かされていた。
全身包帯まみれのぐるぐる巻きだった。
なんだかそれが可笑しかった。
部屋を出て、階段を降りてリビングに向かった。
リビングには、みんな居た。
ぽーちゃんも、みぞれお姉さんも、まあまも。
それどころか家族全員。
才の…大切な人、大切な…大切な家族が、そこにいた。
そう、何よりも大切な掛け替えのない家族が、そこに。
みんな笑顔で迎えてくれた。
だから才は笑った。
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