第六次聖杯戦争

つかの間の休息

聞きたかったことは姿も見せない相手に答えられる事ではないと思い、余り重要ではない物に移し替えた。

「明るくか……あはは、そうだね。なんとなく慣れてきたのかも」

　対して、勇魚は努めて明るく答える。

二人の距離についてサーヴァントが悩む必要などないと、そう思わせるくらい普通に、明るく、答える。

「それはいい傾向です。貴方に錯乱されては私としても戦い辛いですし、優れたサーヴァントとしてはいつまでもマスターを不安にさせておく訳には行きませんから」

姿を見せないサーヴァントは彼女の態度に安心したのか、冗談交じりに自分のマスターに語りかける。

声に抑揚がなく落ち着いた雰囲気の彼女だが、別段冗談が言えないほど堅物というわけではないようだ。

「いいパートナーに巡り合えたみたいだね、私」

少しラフになったサーヴァントに対し頬を緩める勇魚。