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「……エレナの従姉や、アタイらの敵じゃないことは信じてやるよ。でも、どうしてここが分かった?」
アンジュは腕を組み、胡座をかいて座る。腑に落ちない顔をしている。
「確かに、不思議ですねぇ。壱くんも話してないそうですし…」
「エレナに呼ばれたのさ、な?紅月さん?」
「ユアでいい。せめて、壱臣に会えるならと、手紙の消印。新聞を頼りに、アテもなくこの街に来た。」
アテもなく、無計画に。ずいぶん思い切った行動をするあたり。エレナにそっくりだと、俺もアンジュも百合姐も思った
「それからは、知らず知らずのウチに、ここに向かっていた。エレナが導いてくれたかもしれん」
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