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「ただいまー!…って、いないのか…」
高校にあがるのと同時に、おれは一人暮らしを始めた。お母さんやお父さんたちがいない生活は、いつになっても慣れない。
ちょっと寂しいなぁ…、なんて思ったりする。
「……んっ、もう寝よう」
宿題を終えて、お風呂に入り、寝る準備をする。
夕ごはんは食べない。
普段からあまり食べないほうだから、夕ごはんを抜くことはしょっちゅうある。食べたとしても、フルーツを一口とか、ほんとにちょっとだけ。
こんなんじゃ、また、けいとに怒られちゃうなぁ…。
けいとは心配性だから。
きっと今の体をみたら、おれのことが心配だ、って毎日ごはんを作りに来るに決まってる。
それはうれしい。けいとのおいしい手料理が食べれるし。
だけど、けいとに負担をかけたくない…おれなんかのため時間を使ってほしくない。
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