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本人曰わく気づいたらこの姿だった、らしい
ただミカゲはその辺のことはあまり話したがらないから分からないが、こうなってしまった理由、というか原因は分かっている
シェイドブック
世界各地でそうよばれている本がある
古代からの魔術師たちが自身の力を結集させて作ったとされる代物だ
ミカゲの目的はそれを見つけて呪いを解除することなのだ
「………!あいつ………回収し忘れてるじゃねえか」
ミカゲは本を元の位置に戻しながら呟く
「終わりましたか?」
「いや、最後の仕上げがある」
石版の右端、見辛くはなっているが何かが刻まれたそこにミカゲは手をあてている
そこへいきなり悲鳴が鳴り響き始めた
かん高く、ノイズの混じった人のものとは思えない声に部屋全体が振動する
ごぽ
ごぽごぽ
沼から気泡が沸き立つように文字から赤黒い液体が溢れてくる
やや粘性のあるそれは一つに集まると人型になった
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