昨日の敵は今日の味方！？

蛟の波瞳(ﾅﾐﾀﾞ)

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闇が太陽を覆い隠し温かな光りは完全に地面へと注ぐのを諦めたのだろう

暗闇が永遠と続く地の世界が逃げる紫戯の目の前へと広がる…｡

紫「狐野郎……ちくしょう………ずたずたにやりやがった……」

銀(紫戯第一側近)【紫戯様……｡お体もちそうでしょうか……？】

紫「ちぃっ……｡こんな傷でばてたんじゃ､一角の雷狼様の名がすたるってもんだろ…言葉に気をつけろ…てめぇ…｡」

銀【申し訳ございません…｡ならばこの先そのままいくと､あの狂暴な一族の縄張りを通る事になります…｡紫戯様の傷はかなり深い物…｡回り道をした方が紫戯様にも他仲間達にも安全だと思われます…｡】

紫「…………てめぇ…」

銀【はっ…｡】

紫「俺に奴ら(鵺一族)から逃げろってことか………？」

銀【…！！けしてそんなわけでは……………】

紫「黙れ…！！！！」

銀【紫戯さまっ…！！！！】

立ち止まると同時､紫戯の拳が第一側近の雷狼の銀の眉間へと命中､銀の身体は玩具のように浮かび上がりそのまま地面へと叩きつけられる…｡

紫「ふざけるな…………」

銀【………紫戯………様………申し訳ありません……ただ…貴方様の身体が………心配で………】

叩きつけられた銀の呻きに群れは一斉に動きを止め何千もの瞳が紫戯を捉える…｡

紫「……部下に心配されるほど…俺はやわじゃねーんだよ………｡自分の身体が大事な奴はいますぐこの雷狼一族の群れから消えうせろ………俺は行く……例えこの身体が切り裂かれようと…闘う…｡鵺一族なんかに屈してたまるか………」

さっさと歩みをはじめる紫戯…｡

銀【紫戯……………様…】

倒れたまま立てず呻きをあげる銀を何頭もの仲間が囲んだ…｡

？「あーあ…｡なんて非道なボスなんでしょうね……………」

一時訪れた静寂に突如切り裂くように声が響く

紫「…！？」

声に反応を示し当たりを見渡す紫戯…｡

しかし声の正体はどこにも確認が取れず紫戯は二三歩後ずさった