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紫「その声は……黄輝………。相変わらず卑怯者だな…姿、現せよ…。」
黄「…はぁ…。相変わらず卑怯者ですか…。ならば紫戯、貴方は相変わらず脳なしの猪突猛進野郎ですね…。」
紫「なに……!!!……出てきやがれ…脳なし野郎はどっちだよ…!!!!」
黄「……はぁ。ため息が止まらないじゃないですか…貴方のせいで……」
ザザザッ…!!!
突然、森の木々達がざわめきだした瞬間、その中から一体の影が金色の羽根を翻しながら紫戯の前へと降り立つ…。
紫「ふっ…。出てきやがったな…金羽野郎……。」
黄「出てきたところでなんですか?僕は争いなんてものは嫌いです…。それと仲間を粗末にする奴も………」
紫「それがどうした?」
黄「別に………ただ……」
黄輝の瞳は傷つき倒れたままの銀へと注がれる…。
黄「…こんな…ボスによくついてくる部下達の心が知れませんね………」
紫「あっ?何がいいたいんだよ?黄輝?」
黄「そうですね…。こんな仲間や部下を自分の道具としか認識しない脳なし野郎についていくより、一人一人の仲間の命を尊くおもい常に協力をかかさない我ら鵺一族の仲間になった方がいいのではないかとふと思っただけです……」
ざわめきだす雷狼の群れ…。
紫「黙れ………。俺は群れを去っていく奴なんかはは追わない…。ただそいつらは裏切り者と見なし……その後、見かけたりでもしたら即抹殺する………」
ざわめきは紫戯の声にピタリと止まり震えあがる雷狼達の様子に黄輝はふと諦めの笑みを浮かべる
黄「可哀相に……愚かなボスについた事…悔やみ申します……。」
バサッ…
美しい羽根を広げ地面から飛び立つとすぐ近くの大きな老木へと黄輝は移動し紫戯と紫戯率いる雷狼の群れ達を見下ろす…。
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