夢の始まり

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ザァー・・・ザブン・・・ザァー・・・ザブン・・・・・・ 波の音が聞こえる。 背中にあたっている地面は柔らかい。 ・・・え? 青年は目を覚まし、身体を起こす。 月明かりに照らされた海が目に入った。 周りは見慣れない景色。 地面は砂、10m程先の所には海がある。 海とは逆の反対を見てみる。 が、見渡す限り木、木、木。 海の方に足を向けて寝ていた青年は右手を確認する。 一面砂浜で、50mぐらい行ったところは切り立った崖だ、高さは7、8m程だろうか。 左手も同じ様なもので、行ける場所があるとしたらやはり後方にある密林の中だ。 しかし、それ以前に考える事がある。 "なぜここにいるのか" 自分が寝ている間に何か起こったのか、だとしたら彼女は大丈夫なのか? 疑問だらけだった。 「これは夢か・・・?」 いや、しかし夢にしてはリアル過ぎる。 それにこの場所に見覚えがあるような気もする。 そして夢なら夢で、気にしなければいいだけだが、現実なら何かしないといけない。 そう考えて、青年は砂浜を歩いてみることにした。
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