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たどり着いたその場所は本当に昔の世界に出て来そうな、もっと分かりやすく言えば某有名RPGに出てくる家のようだった。
中世ヨーロッパ以前の家はきっとこんな感じなのだろう。
「ここがわが家です。」
そう言ってアルスは木で作られた扉を開いた。
さすがにメアリーを抱えたままでの動作はぎこちなかったが。
中はあまり広さはなく、扉の先にあったのは小さめのテーブル、それとセットになったイス、そして簡易的なベッド。
二階と、奥にもう一部屋あり、奥の部屋はメアリーの一人部屋だそうなので見れなかったがきっと同じような作りだろう。
アルスさんはメアリーをベッドに寝かせてきて、僕の元に戻ってきた。
「あぁ・・・えっと・・・・・・クリスト君、だったかな?」
アルスは顔に手を当て記憶を探っていた。
「えぇ、そうです。」
「色々と聞きたい事はあるんだが、君も疲れているだろう。二階のベッドを使うといい。分かるとは思うが、そこの梯子を上れば二階だ。」
アルスは部屋の隅にある梯子を指さした。
「ならお言葉に甘えさせていただきます。」
さすがにもう疲れていたので遠慮もすることは出来ずに言われるがまま二階に行き、ベッドに潜りこんだ。
あまり寝心地の良いベッドではないが疲れも相まってすぐに寝付くことが出来た。
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