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下準備とも言えないような準備を済ませてトーストしていく。
そして良い感じに焼けてきた頃に香りに釣られたのか美嘉が起きてきた。
「んう・・・?おはよ・・・・・・」
ふわぁ、と欠伸をしながら目を擦る姿はなんとも可愛く、愛おしく、今すぐにでも手を伸ばして抱きしめたくなる衝動にかられる。
「こんな早くにどうしたの?」
まだ眠たげな声でそんな事を言うのだから、うっとりと見つめていてしまった。
「ソファーで寝ちゃってさ」
あはは、と苦笑いをしていると美嘉は、はっ、としたように叫んだ。
「まーくん、フライパンっ!!」
あっ、と僕も叫びフライパンの上の黒炭になりかけているパンを取ろうとするが、張り付いていて中々とれない。
「もうっ、貸して!」
と、美嘉に奪われ手際よく処理していく。
「全く、慣れないことはしなくていいのに」
今度は、苦笑いで呆れられているような声で言われるのでさすがにショックだった。
しかしそんな姿ですら美しい、と思ってしまう僕は駄目な人間なのだろうか。
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