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片思いしてた早坂さんの頭の上には、僕に向かって伸びる真っ赤な矢印があった。
凄まじいくらいの好意を示す、真っ赤な矢印。
それだけだったら、とんでもなく嬉しかったんだけど。
「……」
隣の席の幼なじみからも、向こうで話す数名の女子からも同じ矢印が僕に向かって伸びていて。
……いや、それだけじゃない。
あっちもこっちもそっちも、そして担任の教師まで、視界が真っ赤になるくらい僕への大好き矢印パラダイス。
「……」
人に好かれる事がこんなに恐いなんて、知らなかった。
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