07 悩みごと、深まる。

19/23
前へ
/384ページ
次へ
孝太郎さんは悩んでいました。 教師としての感情。 1人の人間としての感情。 何が正しくて。 何が間違っているのか。 正解は…… 「先生っ」 再び開かれた扉、その向こうに大切な少女が立っている。 木村由梨は教室に飛び込んでくるなり、すがりつくように孝太郎さんの身体に腕を回してきました。 「……」 突然の事に固まってしまう孝太郎さん。 「やです」 木村さんは、聞き逃してしまいそうな声でポツリとつぶやきました。 「やっぱり嫌です。卒業してからなんて待てない。今すぐ、先生の彼女になりたい」 願ったり叶ったり。 出来る事ならそうしたい。 「少し落ち着きなさ……」 「先生が好き」 ……それは反則だ。 「先生が好きなんです」 何が正しくて。 何が間違っているのか。 教師として。 人として。 正しくあらねば。 孝太郎さんは思い悩みます。
/384ページ

最初のコメントを投稿しよう!

872人が本棚に入れています
本棚に追加