不都合な事実

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とにかく。 こうしようって決めたことをする。 シローちゃんに言ったことをする。 それから決めたり考えたりしよう。 火がついてる今しかできないと思うし、しようって思ってるうちにしないとできなくなる。絶対。 それくらい、私のことだもん。 分かってる。読めてる。 「未咲」 囁くように呼ばれて、顔を上げたら 「みんな帰って来始めてるよ」 カンナがこっちに近付いてくるグループを指差す。 人がいっぱいで本当に他の人たちなのか分かんないけど、カンナがそうだって言うんだったらそうなんだと思う。 私よりは他の人のこと知ってるだろうし。 それに。 ツンツン頭見えた気がしたし。 「ホントだ。そろそろ花火始まるんだね」 カンナから離れて川の方を見たけど、まだ全然花火が上がりそうとかそ-ゆーの分かんなかった。 「ただいまー留守番させて悪いね」 ずいぶんテンションの高い出射くんが他の人たちも連れて帰ってきた。 夜店で買い物してる時に、戻ってこようとしてたグループに会って、じゃあって一緒に戻ってきたらしい。 「はいどうぞ」 出射くんからジュースを渡された。 「佑樹と買ったんだけど、蘭さんにゴチのお礼ね。こっちは留守番ありがとうで薬研地さん」 カンナの前にもジュース。
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