生き方。

2/2
前へ
/50ページ
次へ
妹…この体の持ち主。 戸籍上の名前の子は 未だに深い眠りの中に居ます。 それは俺達が俺達になる前から 妹が授かった異能のせいであり 逃げようのない 呪縛のようなものです。 妹は胎児期から意識があり 両親の日々の言い争い 自らの存在価値の無さを 聞いて育ちました。 俗に云われる霊感や 俗世に居るはず亡い者に とても敏感な存在であり 産まれる前から 普通とは懸け離れている 子供だったんでしょう。 妹が深い眠りについたのは 出生日。 父のたった一言の発言でした。 「やっぱり餓鬼なんかいらねぇ こんなんなら子犬の方がマシ」 胎児期からの負荷が その言葉で爆発してしまい 妹はそれから一度も 起きてきた事がありません。 その後、幼少期を過ごしたのは 自分を戸籍上の名前だと 思っていた人格「ちー」です。 彼女が後の父親からの 暴力暴言性的行為に合い 幼少期はその都度 闇人格や破壊人格が 産まれました。 また彼女自身も 妹と同じで現世には居ない 者に敏感な人間です。 彼女もその後の事件に 耐えきれず途中途中 眠りについては 年代事に主人格が生まれ 彼女が目を醒ませば その時の主人格達は 墓場と呼ばれる場所へと 行きました。 なので俺達は 妹を基本人格と呼ぶ事を 避けています。 彼女が戸籍上の名前で 積み上げてきた人生を 人格という一言で 終わらせたくないので。 俺達の中では彼女…「ちー」が 基本人格であるのです。 これが 俺達の始まりと生き方であり 基本人格と「ちー」の紹介です。 次のページからは 俺達の世界の作りになります。 /
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加