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視線を足首に向けると細く折れ曲がった枝が5本、地面からしっかりと足首に回っている。
「な、なにこれ?」
見つめているとその枝がどんどん伸びてきて、幹も現れた。
真っ暗なのに、なんで見えるのだろう?
奇妙な状況な中、
平然と考える自分に驚く。
先から聞こえる水の音は、勢いよく流れる用水路くらいになっていた。
そして枯れ細った幹は徐々に長さを増し、根本に灰色の塊が見える。
灰色の…………毛?
「…え?
きゃあああぁぁぁぁぁぁ!!」
灰色の毛の下に赤く光る二つの目。
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