プロローグ

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「なぁ。お前、生きとる?」 突然、上から降ってきたきた声に ビクッと緊張が走った。 「意識あんの?」 恐る恐る顔を上げると、路地の入口に ビニール袋を下げた長身細身のシルエットが見えた。 あいつじゃない…… 一瞬ほっとしたが、すぐに気を取り直し、 警戒態勢を取った。 こいつは何者だ? また自分を喰い物にしようと やってきた善人面した悪党なのか? 逆光で顔はわからないが、 30代ぐらいの雰囲気をしている。 声をあげずに睨みつけていると、 返事をしないことに諦めをつけた男が 更に話しはじめた。
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