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「いえ。そういう意味じゃありません。ワクワクを超えたって言うか…花音様がご主人様で良かったと思っています。こんな可愛い方がご主人様だなんて…ワクワクどころじゃない。ドキドキしているんですよ…」
「……っ…!!」
一瞬呼吸が止まるかと思った。
顔が熱くなって、紛らす為にテーブルの上のアイスコーヒーに手をやる。
「あっ…!!」
距離感がつかめなくて、汗をかいたグラスは手から滑り落ちる。
「おっと…大丈夫ですか?」
溢れると思った瞬間、彼の大きな手がグラスと私の手を包んだ。
「ご…ごめんなさい…」
「フッ…お怪我が無くて何よりです」
彼がふと見せた笑顔に、更に耳まで熱くなっていった。
「花音様はまだお若い。色んな事に興味をお持ちになるのは、当然の事じゃないでしょうか?ですから…」
そこまで話すと、彼は徐に席を立ってキッチンで新しいコーヒーを淹れようとした。
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