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memo..後輩×先輩
“お前、ホモ?”
貴方限定で。
“俺にコクるってことはホモだよな?”
貴方限定で。
“ふーん……。キモチワリィ”
数日前、好きだった先輩に告白した。見事に玉砕。完膚なきまでに俺のガラスのハートが崩れました。
しかし、優しい先輩は俺が後をついていくのを止めません。嫌がりません。普段はコクってきた相手には例え友達であろうと拒絶する人が。謎だ。
「おい、あれ買ってこい」
「わかりました」
まぁ、扱い易いからだろうけど。俺、先輩を溺愛してるからね何でもするし、してあげたいし。
ということで購買に先輩の大好物の焼きそばパンを買いにいきます。三分以内に帰らないと不機嫌になるので全力疾走で。ちなみに屋上からです。先輩のお気に入りの場所です。
買ってきた焼きそばパンを美味しそうに食べる先輩。一日に五個以上は確実に食べるからその日食べる分を買い置きしておきます。
……あ、口の端にソースが……。舐めとりたいけど我慢です。辛抱強い男です。婆ちゃんのお墨付きです。
「先輩、ソースついてます」
「ん?取って取って」
あぁもう可愛すぎます。焼きそばパンでいっぱいのほっぺが膨らんでハムスターみたいです。そんなことを考えてるなんておくびにも出さずに、ティッシュを取りだしソースを拭いた。
「…取れました」
「ん。さんきゅ」
食べ終わり、腹一杯で眠くなったのか欠伸しながら寝転がる先輩。すぐに寝息が聞こえてきた。寝付きが良いのです。
「……すぅすぅ」
日課でその寝顔を眺める。大丈夫、周りに人はいません。俺達二人きりです。もし起きても大丈夫。寝たフリは得意です。
「……やっぱり好きだなぁ」
朗らかな笑顔が。美味しそうに食べる姿が。泣けもしないB級映画を見て泣く優しさが。そして何より――先輩自身が。
いけないとわかりつつ、柔らかそうな唇に吸い寄せられるかのように近づき、触れようとしたその時、
「んぅ……」
飛び退きました。起きる気配がしたのですかさず寝たフリをします。
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