神崎蓮、29歳。

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花を包んでいた紙を丁寧に剥がし、かけるに見せた。 『何すか、それ』 「菊だよ。知らねぇの?」 『し、知ってますよ!!でも蓮さんが花屋なんてウケます』 「…誰の為だと思ってんだよ」 『あはは…』 「……」 『……』 長い沈黙。 5年ぶりとはいえ、何を話せばいいのかさっぱり分からない。 それにハタから見ればこれは完全に独り言。下手すりゃ変人。 …さすがに変人扱いは俺の自尊心に傷がつく。 そんな事をぐるぐる考えていると、 『そういえば結衣ちゃんは?』 「は?何で?」 .
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