第一章

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 先生につられ教室に入ってきた烈寡はどことなく変わっていた。  いつも見ていた意思の強そうな目はそのままだが、 胸はいくらか膨らみ、 すらりとのびた足には 太ももまである 黒い靴下を履いていた。  なぜ入学式から来ないのか さぞかし不思議だったが、 それは後々分かるだろう。  数人の男子からは 「おおっ」  と声がしたが、気にもとめず   烈寡は山谷に言われ 偶然にも空いていた俺の隣の席に座った。  山谷は 軽く説明をし、(丁度引越しで入学式には間に合わなかったらしい) よろしくやってくれと言い、終わった。  話しかけようと思ったが、 今話しかけると数人の男子から非難を浴びそうなのでやめておこう。
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