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人型の変異種は、筋肉により肥大化しており、左腕は肘から先が平べったくなっていた。胴体を隠せるだろう。頭に毛は無い。
「どうするか……」
思案を始めた瞬間、大男は走り始めた。
「迎撃しろ!!」
壁から身を出し、銃口を向ける。
複数の銃口から火を吹くが、左腕を盾にして攻撃を防いでいる。
そして、右腕がアッパーカットのように振り上げられた。
「ベブッ!!」
一人が顎にくらい、数メートル吹き飛んだ。彼が落ちた音とともに、顎がグシャグシャに砕けた頭だけが面白いように転がった。
「何てこった……。不用意に近づくなよ」
大男は立ち止まり、挟むようにいるミハイル達を見る。
大男はミハイルに狙いを定めた。
「くっ!」
体が強張る。これでは避けられない!
そう思った瞬間、大男の左耳が飛んだ。
大男はよろけて耳を押さえる。
「左腕だけが頑丈なのか?」
しかし、検証する時間をくれない。大男は左腕をメチャクチャに振る。
「こいつ……!!」
部下が巻き込まれ、死んだ。
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