第一話

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「ここまでよく頑張ってくれた。これ以上は行かせない。あんたらの努力は無駄にはしない」 翻訳が無ければ何を言っているかわからなかっただろう。彼は絶命した。 「さて……と」 男は振り返る。一体の犬が迫ってきた。 * 「γが全滅だと!?」 ミハイルは聞いた言葉を信じられなかった。足は止められない。とにかく、武器庫へ走っていた。 後ろからは大男が迫ってくる。 「このままでは……!」 武器庫が見えた。そこに少女が立っている。 「伏せて!」 ロシア語と日本語がほぼ同時に聞こえる。ミハイルはスライディングする。直後、少女が持っていたガトリング砲が火を吹く。 壁に押しつけ押さえ込んでいるとはいえ、重さのあまり固定して使うのが一般的な武器だ。銃口がブレている。 ミハイルは武器庫に入り、ガトリング砲の固定器具を探す。 大男は弾丸を左腕で防ぐが、足が止まる。 「クッ!」 武器庫の外を見ると、ブレが大きくなっている。あれでは……。 ミハイルはパンツァーファウストも持つ。
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