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「ここまでよく頑張ってくれた。これ以上は行かせない。あんたらの努力は無駄にはしない」
翻訳が無ければ何を言っているかわからなかっただろう。彼は絶命した。
「さて……と」
男は振り返る。一体の犬が迫ってきた。
*
「γが全滅だと!?」
ミハイルは聞いた言葉を信じられなかった。足は止められない。とにかく、武器庫へ走っていた。
後ろからは大男が迫ってくる。
「このままでは……!」
武器庫が見えた。そこに少女が立っている。
「伏せて!」
ロシア語と日本語がほぼ同時に聞こえる。ミハイルはスライディングする。直後、少女が持っていたガトリング砲が火を吹く。
壁に押しつけ押さえ込んでいるとはいえ、重さのあまり固定して使うのが一般的な武器だ。銃口がブレている。
ミハイルは武器庫に入り、ガトリング砲の固定器具を探す。
大男は弾丸を左腕で防ぐが、足が止まる。
「クッ!」
武器庫の外を見ると、ブレが大きくなっている。あれでは……。
ミハイルはパンツァーファウストも持つ。
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