第一話

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* ドアが吹き飛ぶ。大男は中を覗く。ミハイルとアリスが銃口を向けていた。 二人は撃つ。 大男は左腕でそれを防ぎながら、一歩ずつゆっくりと歩く。その時、ノイズ混じりに無線が入ってくる。 『たいちょ……無事……か?』 「俺は大丈夫だ! 現在A区画の武器庫で交戦中! 援護しろ!」 『りょ……い!』 大男が右腕を振り上げる。二人は腕に集中して攻撃する。 血飛沫が飛び散った。 「やはり、左腕以外は脆いようだ」 右腕が振り下ろされる直前、ミハイルはアリスの首根っこを掴んで避ける。 大男の拳は床にヒビを入れた。大男は二人を睨む。直後、不意打ちに大男の体がよろける。 「図体ばかりデカくたってぇ!!」 ミハイルの部下は手榴弾を投げる。 大男の足下で起爆した。左足に多量の破片が突き刺さっている。 大男は叫び、手榴弾を投げた兵士に向かって走る。 兵士は尻餅をつく。大男の右手が振り上げられた。 兵士は恐怖に目を閉じる。 ミハイルは慌てて武器庫を出る。 「背中ががら空きだ、馬鹿」
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