5人が本棚に入れています
本棚に追加
黒人はわざとらしく思い出したような顔をする。
「俺たちと来ないか?」
「どこに? 何をしに?」
「日本を発端とした、世界的バイオハザードの元凶を潰しに」
「断る。また、あんな化け物と戦えと言う気か」
「そう言っている。急に言われても頷けないのは人間だ。しばらく考えてくれ」
その時、ドアが開き、白人が入ってきた。黒人に何か言う。彼は直樹を見る。
「出ていいってよ」
「そうか。アリスは?」
黒人はおそらくロシア語でしばらく話していた。
「あいつはもう少し時間がかかるらしい。ほら、これをやるよ」
小さい機械が渡された。
「なんだこれ?」
「耳にはめれば、様々な言語を自動翻訳してくれる。そっから伸びてるのはマイクだ」
「それはありがてぇ」
「あと、横の四つあるボタンは登録した人とプライベートチャンネルで話せる。右を押せば俺と話せる。何かあったら呼べよ」
「わかった。あんた、名前は?」
「俺はミハイル・ムラシェフだ。よろしくなジャパニーズ」
最初のコメントを投稿しよう!