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「おっと急用だ。失礼するよハハハハハ!」
ミハイルはそう言うと通信を切る。先程から足早に移動していた。ミハイルは別のチャンネルに登録してある人に通信する。
「俺だ」
『はっ、ミハイル大尉でありますか!』
「状況は?」
『三分前に犬型の侵入を確認。現在第二部隊が急行中。到着次第駆除を開始します』
「上等だ。数は?」
『三です。ただ、一体ロストしているため、半径100メートル内の民間人の避難をし、完全に封鎖、一個中隊を動かし捜索しています』
「了解した。モニターには映っていないのだな?」
『はい』
ミハイルは一つの部屋に入る。暗い部屋に複数のモニターと様々な機器が光るそこは、通信相手のいる場所だ。彼を含め、数人がいた。
「センサーに引っかかった様子は?」
「現在全センサー正常に稼動中。侵入時に確認した時のみです」
「第二部隊より入電。駆除が終了。これより廃棄を開始する、とのことです」
一人が、プリントした一枚の紙をファイルに挟み、ミハイルのもとに持って行きながら言った。
「了解。増員しても構わん、残りの一体を探し出せ!」
「ほ、報告!! 犬型を確認! まっすぐこの区画にある保管庫方向へ向かっています!」
一人が椅子に足を引っ掛けながら立ち上がって言った。
「何ぃ!?」
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