だいっきらいな春
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「……好きだって言ったから」 「はっ?」 隣に座っている飛鳥の声で我にかえる。 思わず口にしてしまったみたいだ。 「ぼーっとしてた」 飛鳥は一瞬不思議そうな顔をしたが、『ふーん』と気の抜けた相槌をうち、トンカツを食べた。 目の前では母と父がイチャつき、隣で兄はトンカツをがつがつ食べてる。 これが乙葉家の日常。
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