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一方王様は、心優しく正義感の強い人物を探し、その人物を“勇者”と命名して世界を巡回させることにしました。
そのためにまず、腕の立つと評判の鍛冶屋に、勇者の器にふさわしい人物を探す道具(アイテム)“信託の鏡”を造るよう頼みます。
そしてついに、勇者を決める日がやってきました。
王様や大臣達が鏡を覗くと、そこには剣を振るう一人の少年が映っていました。
少年は「勇者になるために、勇者になるために」と、自身の体に鞭を打ち、ひたすらトレーニングに励んでいました。
ところが、突然。
少年の姿が消えると、今度は、宿屋で働く少女が映りました。
少女は泣いている子をあやしたり、客と一緒に笑い合ったりと、とても周りから慕われていました。
王様は悩んだ末、「どちらにしようかな」で少女を勇者に決め、証としてバンダナを渡して旅立ちを祝福しましたとさ。
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