第壱速 福岡エリア侵略

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ここは、真夜中の福岡都市高…。 箱崎ジャンクションから百道へ向かってかっ飛ばす二台の車輌が次々とあらゆるアザーカーをパスして行く…。 その二台の車輌とは…マジョーラ(ブラック&パープル)のBCNR33型スカイラインGT-Rとマジョーラ(ブラック&パープル)のBNR32型スカイラインGT-Rだった。 この二台のGT-Rのナンバーは関東系のナンバーであり、R33は横浜ナンバー、R32は八王子ナンバーという…関東エリアから遥々と九州へやって来た走り屋である。 『福岡都市高か…結構攻めがいのあるコースだぜ…首都高で例えるとなんかC1外回りみてぇな感じだな…。』 『クックク…この九州エリアで私の呪いのR最速伝説が始まるのさ…クックク…。』 『クッククって…相変わらず不気味に笑う女だぜ…。』 そして、二台のGT-Rはあっという間に百道へ辿り着き、福岡タワーがある海岸沿いに…並んで止まる。 先ずはBCNR33の車内から金髪のややツンツン気味のロングヘアーに中性的な顔立ちのビジュアル系チックな少年が降りて来る。 その後、BNR32の車内からやや水色のようなグラデーションが掛かった銀髪のロングヘアーの控え目な小柄の美少女が降りて来る。 BCNR33のドライバーの名前は六本木京路[ロッポンギ・キョウジ]。 年齢は18で、若きGT-R使いとして関東では知らない者は居ない程カリスマ的な存在。 BNR32のドライバーの名前は六本木京子[ロッポンギ・キョウコ]。 年齢は18で、こちらも若きGT-R使いとして関東では知らない者は居ない程カリスマ的な存在。 言っておくが、京路と京子は同じ苗字で似たような名前だが、全く関係のない赤の他人である。 京路と京子は同じ六本木でR使いなだけに同盟を組んでおり、京子の方は何故か京路の事を兄貴と呼んでいる。 『京子、まだまだだな…やっぱGT-Rは33Rが最高だぜ!』 『いやいや…兄貴、何を言ってやがる?GT-Rは32Rが一番だぜ!』 『さて、この福岡エリアでも派手にやるぜ!』 『まぁ、私等悪役R組が最強最速だからな…このエリアでも私等に敵う者は居やしないぜ!』 『おいおい、ちっせぇクセにそんなでっけぇ口を叩いてて大丈夫か?』 『むっ、貴様!!それはどういう意味だ!?』 『ん?フッ…そういう意味だぜ!それにしてもお前はホント、ちっせぇよな…アイツ並みに。』 『あのバカチンと一緒にすんな!私の方が胸あるもん!』 『あまり大差ねぇな…まさにどんぐりの背比べってヤツだぜ…』 『貴様…私にぶん殴られたいのか?』
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