蒼の昼

2/6
前へ
/6ページ
次へ
私はいつもと同じくらいの時間に布団から起き上がる。 上半身を起こし、窓からの眩しい光に気付く。 あたたかい光… 誘われるがままに窓際に足を運んだ。 ぼーっと外を眺める。 窓を開けてみれば風も心地いい… あたたかい光、心地いい風… 思わず、目をつむって天を仰ぐ。 目をあけ、ヒカリによって照らされた庭をみた。 『あぁ、そーいや昔、あの木にのぼったなぁ』 『あそこに穴掘ったコトもあったっけ』 覚えず、思い出す少年の日。 ふと、庭で少年が遊んでいるのに気付く。 『ん…?』 私がかつてのぼった木に手をかけている。 『あ…』 少年は手を滑らし、ボテっと落ちる。 『あぁ…』 それは私だった。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加