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「すずが先生に怒られるなんて珍しいよねっ!しかも授業態度でさぁ」
終礼が終わった途端に友里が一際大きい声で話しかけてきた。
でも…
「あたしにだって…わかんないよ」
「へっ?」
間抜けな顔をしている友里を置いてさっさと教室を出る。
今日は誰とも関わりたくなかった。
感情の波が激しくて、自分でも上手くコントロール出来なくて
なんだか気疲れしたから。
とか思ってる時にかぎって事件は起きる。
校門を出たところでヤツに話しかけられてしまった。
「涼奈ーっ帰ろうぜ☆」
チャラいなぁ…
はっきり言ってチャラ男は世界で一番嫌いだ。
なのに何でだろう。
ヤツの近くにいるとドキドキする。
「今日は駄目」
そんな気持ちを無理に書き消すように素っ気なく答えた。
「今日は、か..じゃ明日帰ろっ決ーまり♪」
「え、ちょ、まっ!!!!」
「じゃあな~明日楽しみにしとくわぁ~」
ヒラヒラと手をふって消えていくヤツ。
ムカつく....っ!!
でもちょっと嬉しかったり。
多分自分からは誘えないから…
そんなことを考えている自分を否定するように家路を急いだ。
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