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―――「橋本鏡也です」―――
自分の世界だけ
時間が止まっているみたいに
頭が真っ白になった。
「橋本は38番だから星野の前に座ってね」
ゆっくりと
私を訳わかんなくさせている当の本人が近付いてくる。
「涼奈、だよね?」
「うっうん」
初めて異性に
呼び捨てで呼ばれた…
顔が熱い。
こんな情けない顔を見られたくなくて書き途中のノートを睨んだ。
「でも何であたしの名前…」
会ったこともないのに何で知ってるんだろう…。
「クラス名簿見て、可愛い名前だなって思ったから」
「ふぇっ?」
やば、変な声出た…
そうすると
「ま、そういうことだからよろしくな涼奈♪」
そう言ってふっと笑った。
「っっ..」
言葉すら出てこない。
この気持ちは
なんなの?
動悸が激しいのは
病気かな…
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