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「やぁ君が《一ノ瀬空》?」
「?…誰」
「ハハハ聞いた通り既に壊れてるの?マスターの言った通りだねぇ!僕はアリル!」
突如屋根上から顔を覗かせる赤髪のツインテール少女が名乗る
「……壊れてる…?」
スラム街では見かけない高価な衣服を身に纏う知らない少女アリルは不気味にケタケタ笑う
僕は壊れているのかな?
それすら僕には分からない
でも一様健康だから壊れていないはずだよなぁー
「ねぇ君僕と一緒に来てよ!君が持ってるモノをマスターが欲しがってるの…勿論来てくれるy!?えっ!!ちょっ何で?!窓開けなさいよ!!話聞いてよ!!開けてよ!」
アリルと名乗る少女と話すのはめんどくさそうなので窓を閉めたら窓をドンドン叩くので煩いっと思った
今僕は困った状況なのかも知れない
「……夜中に来るのは失礼なんだって」
「はぁ?」
アリルが呆れた顔をした
でも僕には興味がなかった
だから反芻する
「夜中に家に押し掛けるのは失礼なんだって」
「何急に!?意味わかんないし」
「…僕も分からない」
「はぁ?!」
「でも君を僕は知らないから…知らない君と話すことは何もないよだから帰ってくれる?僕多分眠いんだ」
「何よ!!!僕は君を迎えに来ただけなのに!!」
「僕に……行くとこなんかないよ?」
だって既に【空】の部屋に居る僕はもう外へ出る気にはなれない
「君……本当に壊れてるのねぇ…」
呆れ顔が哀れみを帯びた困り顔に変わる
「……?」
「はぁ~今日は下見で来ただけだから帰るけど…次は必ず僕と来てもらうよ?君には来てもらわなきゃ僕がマスターに廃棄されちゃう!!僕産まれたばかりなんだから!!」
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