第一章 僕の存在

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赤髪の少女アリルはきらびやかな暗闇に落下する 落ちた…っと思った瞬間アリルは壁を何度か跳躍し 屋根へ着地するとさらに別の屋根へ素早く伝う すぐに闇に溶け込んだ少女を肉眼で確認することは出来なくなった アリルが居なくなっただけでいつも通りに壁掛け時計が風の音に負けることなくカチカチっと世話しなく秒針を動かす 次の瞬間カチッと長い針が数ミリ動くそうすれば短い針も数ミリ動き11時を知らせた 「あぁ…眠る時間だ…」 僕は布団に入り静かに瞼を落とし意識を闇へ誘っていく 死ぬように遠くへ落ちるように浮かぶようにふわふわと『僕』っと言う意識を思考を暗闇へ手放す ◆ 「   さん荷物これに詰めてあるわよ」 「ありがとう」 「くれぐれも体には気を付けて」 あぁこれは夢か… 時々夢が夢だと分かる夢を見る 母さんが男に鞄を渡す 男は鞄を受け取り母さんと話しているのを『空』が壁際からこっそりと覗いている 男の顔だけがモザイクがかかっていてわからない 「そこにいるんだろ?空」 男が『空』を呼ぶ 『空』は不安げに男の元へ行くとポロポロ大粒の雨を降らす 「泣くな空」 「…うっ…うっ…うわぁぁあ……   さん   さん」 幼い『空』の頭を撫でる大きな手が頭を撫でる 「空お前に渡したいものがあるんだ」 「ヒック……ヒック……ぼ…ぼくに?」 「あぁ手をだしてごらん」 小さな両手に何を渡す男 そのとたんに『空』が驚く様にキラキラと目を輝かせて驚く 「綺麗だろ?」 「うんキラキラ」 「大事にしてくれ」 「うんだいじにする!!」 「じゃあ行ってくる」 「いってらっしゃい」 母さんと空が手を降って男を見送る そんな夢 その鮮明で色彩かな世界がふわっと意識が浮上するすると一瞬っであやふやに霧散していく まるでその世界が幻想やまやかしだったかのように
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