異質事件

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男は一時、建物を眺めながら自分の体が本能的にこの建物を拒否している事に気づいた。 そうだ。この建物と同系統の建物には良い思い出が少ない。 この建物および同系統の建物を見て決まって思い出すのは忘却の果てにでもブチ込んでやりたい位の黒歴史ばかりだ。 さらに、それを忘れようとして良い出来事を思い出す。 すると、だんだん昔が懐かしく恋しくなる。 まさに悪循環の典型的なタイプだ。
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