天罰

2/2
前へ
/135ページ
次へ
タカとさよならした次の日…。 私は高熱にうなされた。 寒さと濡れた事で風邪を引いてしまったのだろう… 病院に行って診察して貰っても診断結果は 『風邪』だった。 しかし高熱は一週間程続き、セイや姉ちゃんは 『これはおかしい!』 と私を大きな病院へ連れて行こうと相談した。 一週間も高熱が続くと体力も衰弱し歩く事も出来なくなっていた。 電話で病院に連絡を取り状態を話したらすぐ救急扱いで診察してくれると… 病院に急いだ。 診察の結果、私は 『はしか』 に掛かっていた。 その日から隔離部屋で入院生活。 点滴を打たれ毎日唸っていた… 入院して5日後やっと熱は下がった。 高熱が続いた為、右耳が聞こえなくなっていた。 耳鼻科で診察してもらったら一時的なものだろうと言われ安心した。 やっと熱も引いて身体の湿疹も治まりつつある。 私はこれは罰なのかな? と思っていた。 セイという彼氏がいながらタカと会ったりしたから… また気持ちが揺らいだりしたから… 天罰が下ったのかな…? なんて思ったりした。 でもこれが天罰だとしても私はタカとちゃんと 『さよなら』 出来た事は良かったと思う…。 今までちゃんと 『さよなら』 出来てなかったから自分なりに気持ちの封印をしたつもりでも出来てなかったのだろう…。 納得の出来る 『さよなら』 が出来てなかったのだから仕方なかったのかもしれない。 それを証拠に今までとは違い、何かつっかえが取れた気がする。 私はタカと約束したから…。 絶対幸せにならなきゃいけない。 今からの人生、自分の幸せに向かって悔いのない人生送らなきゃね…。 そう考えながら病室から見た空はとても綺麗な青空で何か力を貰えた気がした。
/135ページ

最初のコメントを投稿しよう!

587人が本棚に入れています
本棚に追加