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タカと約束の日。
朝早く目が覚めた。
タカと会えるから…ってのも当然あったが、父との約束も果たしたかったから。
起きて掃除、洗濯を済ませた。
天気すごく良好。
気持ちいいくらいの澄み切った青空が広がっていた。
家の用事を済ませ戸締まりをする。
ちなみに昨日も兄は帰って来なかった。
私が帰って来て兄の姿を見たのは一度っきり…
何してんだか?
自転車に乗る。
風が気持ち良かった。
父に自分から言った約束を果たす第一歩。
私の向かう行き先は職安。
初めての職安に緊張した。
何をどうすればいいのか分からず、取りあえず周りの雰囲気を見つめる。
求人用紙がたくさん並んでいた。
だけどどうやって探せばいいのか分からず受付で聞いてみる。
『年齢も若いし先に相談してみたらどうかな?』
と受付のお姉さんにアドバイスを貰い素直にその意見に従う事にした。
順番を取り待つ事5分程…
名前が呼ばれた。
どういう職種に就きたいとかあまり考えてなかったので取りあえず何候補か求人が出されてる会社やお店を挙げて貰った。
その中で私が選んだのは
小さな喫茶店のウェイトレスだった。
何となく…そのお店が気になったのだ。
職安の職員さんが面接の確認の電話をかけてくれる。
今からなら昼のランチタイムの前に面接が出来ると言ってくれたのですぐに向かう事にした。
その喫茶店はテーブル10席とカウンター10人程座れる程のお店だった。
マスターと昼からアルバイトの大学生の2人でお店を回していたらしい。
面接の結果見事採用された。
すごく嬉しかった。
私の初めてのお仕事決定記念日。
父ちゃん頑張るからね。
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