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『部屋は2階やから引き戸じゃなくてドアの方に入ってて』
『分かった。』
タカは先に2階に上がっていく。
私は何か飲み物をと思って冷蔵庫の中を覗く…
麦茶しかないし…
まぁいいかぁ。
麦茶をコップに注ぎスナック菓子を1袋持って2階に上がっていく。
部屋のドアを開けると…
タカ…ベッドに寝てるし(笑)
よっぽど疲れたんやね。
『お茶飲む?』
『ありがと』
起き上がってお茶を口に運ぶ。
しばし無言…。
『今日仕事決めて来た!』
無言に耐え切れず思わず報告。
『やる事早いの~!』
『こっちにおるって決めたから遊んでられんしな。』
『帰らんで親怒ってないん?』
『一応話ししたよ。再婚相手とうまくいかんからやと思ってるし…』
『そっかぁ…』
また無言…
『あっ暇やったきん手紙書いたんや!いる?』
『いるって俺に書いたんやろが(笑)』
『まぁそうやけど(笑)』
手紙を手渡した。
目の前で読まれると妙に恥ずかしい。
読んでる間の時間がメチャメチャ長く感じる。
『ありがとなぁ』
『いえいえ暇やったから(笑)』
『暇つぶしかい(笑)』
思いっ切り笑い転げた。
『所でさぁ…マジで吹っ切れたん?』
『メチャメチャ吹っ切れた。タカのお陰でもあるけどな!』
『何で俺のお陰なんや?』
『イッパイ励ましてもろたし!』
『俺何もしてないし!』
『いやいや…ありがとなぁ』
『ほんだらすぐにでなくてええから俺と付き合わへん?』
ビックリした…
マジっすかぁ!
タカが私と…
えぇ~~~~~~!!!
『マジで言うてるん?』
『マジやけどイヤやったら仕方ないから諦めるけどの!』
『イヤやないし…』
『マジで考えといて。』
考える時間が勿体ないないと思った。
今、返事しないと言ってくれた言葉が嘘になるような気がした。
『タカが本気でそう思ってくれてるんやったら私はタカと付き合いたい…』
『勢いで言うてるんちゃう?』
『マジやし…』
タカはユックリ私の側に寄り
『ありがとう…ヨロシクな!』
って抱き締めてくれた。
『うん…ヨロシクね』
…そう言うと優しくキスしてくれた。
今日は記念日ばかりの素敵な1日だったなぁ…。
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