出会いのキッカケの為の別れ

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電車に揺られていた… 2ヵ月振りに小、中学校を過ごした地元と呼べるあの町へと向かっている。 中学を卒業して親の都合で引っ越しを余儀なくされた。 大好きだった地元、友達と離れるのは哀しかったが、まだ大人でもなく子供と呼ばれる事にも抵抗があった中途半端な私は一人では生活は出来なかったから仕方がなかった。 地元を離れてたった2ヵ月で急ぎ足で電車に乗り込むには理由があった。 若さゆえ… 言葉で解決出来た事も行動が先に出てしまう。 電車に揺られてる間考える事は一つだけ… たった2ヵ月。 嘘だと思いたい… そう信じるしかなかった。 大好きだった彼に好きな人が出来た。 三日前、受話器越しにそう告げられた。 離れても絶対に月に一度は会いに行くって約束したのに… 学校を卒業したら結婚して若いパパとママになろう。 そう約束したのに… たった2ヵ月で好きな人が出来たって。 何か無性に腹が立っていても立ってもいられなくなった。 受話器越しじゃなくちゃんと言葉として聞きたかった。
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