さようなら…

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タカと久しぶりに一夜を過ごし私は有頂天になっていた。 これからまた定期的にタカに会えると思うと何だか人生に華が咲いたような感覚だった… いつか… タカとヨリを戻す日が来たら… 今度こそ何があろうともタカの手は離さない… そう思っていた。 でもその日はいつ訪れてくるのかは分からない… だけどタカは週に一度は会いに来てくれると約束してくれた。 そのいつかの日が本当に訪れるかどうか、不安になったとしてもタカが会いに来てくれたらきっと不安は晴れるだろう…。 タカが会いに来てくれる日を楽しみに毎日過ごした。 『今日は来てくれるのかな?』 『今日は来なかったから明日かな?』 なんて… 毎日タカの来る日を待ちわびていた…。 だけど 待っても待ってもタカが私に会いに来てくれる日は訪れず、虚しく日々だけが過ぎていく。 タカと会ってから三週間が経った頃、私は不安に押し潰されそうになっていた。 『何でタカは来てくれないの?』 私の不安は頂点に達していた。 だからずっとする事がなかったけどバイト先に電話する事にした。 コール音が鳴る。 電話口に出たのは私の知らない店員だった… 『すみません…Yくんいますか?』 『Yなら先月辞めましたが…』 えっ……? 『そうですか…すみません…』 タカが仕事を辞めてる… 私は次に家に電話を掛けた… 電話に出たのはタカの姉ちゃんだった? 『お久し振りです。ゆうですけどタカいますか?』 『あ…ゆうちゃん… タカおらんのよ。』 『いつ位に戻るかとかは分かんないですかね…』 『ゆうちゃん… 悪い事は言わんからもうタカは止めとき… タカと一緒におったらゆうちゃんは苦労するよ。 姉ちゃんはゆうちゃんには普通に幸せになって欲しいし』 『何でそんな事言うん?』 涙が出た… 『ゆうちゃんの為にもタカともう関わらん方がええ… 私は…ゆうちゃんから連絡あった事もタカには伝えんから… ごめんな…ゆうちゃん…』 電話は切れた… 何がどうなってるの? 私は… タカを信じない方がいいの? 私はタカと一緒にいたら幸せになれないの? 私の頭の中はパニックになっていた…。
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