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私は二十歳になった。
世間は成人式。
私は成人式には初めから行く気はなかった。
だけど夕方から友達と成人の祝い?みたいな感じで食事に行こう!
って話になってて、それならと私も出掛ける気になった。
家まで友達が迎えに来てくれる。
今日は女の子ばかり5人でのお食事会。
成人式って事もあって友達がお店を予約してるらしい。
『どこの店?』
って聞くと返って来た返答に驚いた…。
タカがバイトしてた店だった…。
一緒に行ってる友達は5人ともタカとの事は詳しくは知らない。
だからお店だって偶然選んでしまったのだろう…。
せっかく予約までしてくれたんだし、タカは辞めたはすだから何も問題はない…。
それに私の中でもうタカの事は終わったしね。
駐車場に車を止める。
お店まで歩いていく。
懐かしかった。
私の青春の中にこのお店は欠かせない大好きだったお店。
お店の引き戸を開ける。
『いらっしゃいませっ!』
相変わらず活気のある挨拶がこだまする。
私は一番最後に店に入った。
入ってすぐにお会計のカウンターがある。
またカウンターから
『いらっしゃいませ!』
と掛け声が響いた。
私が顔をあげそっちの方に顔を向けると…
私は絶句した。
友達は席まで案内してくれる店員さんに付いて先を行く…
私も急いで友達の輪に入って行った。
『何で…?
何でタカがおるん?
辞めたんやなかったん?』
通された座敷に座る。
『取りあえず何飲む?』
友達達ははしゃぎならメニューを見てた。
『私はもうタカとは終わった…
大丈夫…』
自分に問い掛ける。
そんな風に考えてたら冷静になってきた。
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