煙草と小説

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2月のベランダは寒い。 吸った煙草の煙なのか、吐いた息の白さなのか、暗闇に白いもやがかかる。 こんなに寒いのに、裸足にベランダのスリッパを履いて、ネグリジェに薄手のカーディガンを羽織り、私はベランダで携帯を弄っていた。 左手にはメンソールの煙草、右手には携帯電話。 10センチ四方ほどの画面には、文字が詰まっていた。 私が見ていたのはメールやブログではない。 携帯小説だ。
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