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ところが…
こんな日は一日ですまなかった
和夫のマンションにいくたびに暴力は繰り返され、顔以外は殴られ、椅子やバットで背中を殴られることもあった
会社では普通にしてても痩せていく私をみてヤッコ達同僚は心配した
その日も恐る恐るマンションにいき、私は料理を作っていた
和夫が帰ってくると、私はいきなり頬を殴られた
『この淫乱女!お前上司とできてるそうじゃないか!どうなんだ?』
『そんなのどこで聞いてくるの?私の彼氏は和夫だけだよ』
和夫ら私を床に押し倒し何度も何度も顔を殴った
まぶたが腫れて、和夫の顔もよく見えない
『嘘に…惑わされないで…』泣きながら私は訴えた
すると今度は何かを持ち出しまた私の髪をわしづかみにした
じゃきじゃきと音が聞こえる
私の自慢の長い髪が…
『やめて!』
『丸坊主にしてやる!』
私は心の支えになっていたものと糸のようなものが同時に壊れる音を聞いた
どんな力だったんだろう?
彼のハサミを取り上げて自分の喉に持って行った
『それ以上近づいたらこの部屋血まみれになるで!本気やさか!』
腫れたまぶたを見開くと腰を抜かした和夫が、震えて私をみていた
まるで軽蔑するかのように
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