2

3/6
前へ
/15ページ
次へ
「二週間……」  自称死に神の彼女が僕に下した余命は、医者に言われていたのとは遥かに違うものだった。  どうも最近、体調が悪化しているような気もしたのだが、その辺りはどうなのだろう、関係あるのだろうか。やけに二週間なんてリアルな数字を持ち出して。 「あたしが見えるのでしょう。霊感云々もあるけど、急に見えるようになったっていう事は、身体が死ぬ準備に入ってるって事」  死ぬ準備って、マジすか。 「あたし、今までずっと居たんだよ。知ってた?」  ムフフ……、ってその含みのある笑い方やめい!  え、あれ?ずっと居たって事は……。 「僕は見えなくて、あなたは居て……」 「流石思春期!ご馳走様でした。つって」  いやああああぁぁああ!!! 「いやあ、大河の大河は名前負けなどしておりませぬな」 「やめろて下さい」 「命令系で土下座て」  テンパって噛んだことも含めて、二週間後といわず今死にたくなった!
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加