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「こんにちはー。沖田総司です」
次に入ってきた総司は満面の笑みを浮かべていた。総司が座ったのをカルテを書きながら横目で確認する。
時期的にまだ労該にはなってないだろうけど徹底して調べておかないとね。
「上半身見せてもらっていいデスカ?」
「悠さんったら、大胆なんですね」
頬を赤らめながら肌を露にする総司に、さっきまでの気持ちが萎えてしまう。
この人って剣の腕がたち労該で亡くなるって情報は偽りなんじゃないだろうかすら思ってしまった。
「失礼します」
一言声を掛けて聴診器をあてれば、冷たさからか総司の体が跳ねる。
「あははは。悠さんったらくすぐったいですよ」
更に笑い出すものだから、肺の音がさっぱり聞こえなかった。
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