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「(もう………無理………)」
『新入生、起立』
いつの間にか、新入生代表による挨拶は終わっていたようだ。
教師の一人が発した言葉に少年も急いで反応し、僅かに周囲に遅れる程度で起立する。
『これで、ベンディゲイド学校の入学式を閉式とさせて頂きます。新入生は、先生方の指示に従って移動を開始して下さい』
「は~い!Α組はこっちですよ~!!」
「(ん、あっちか)」
少年は、自らのクラスに行くための教師の後に続く。
体育館と校舎を繋ぐ渡り廊下を歩きながら、周囲に目を向ける。
此れからクラスメイトとなる生徒達を確認するためだ。
「(やっぱり東洋人って少ないのかな………?)」
「はい、着きましたよー。出席番号順に座ってくださいね」
ちらちら見える髪の色に不安を感じている間に、教室へ到着していた様だ。
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