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「そして此れから行う“シンクロ”こそが、貴方達の力を決める作業です。摩訶不思議な力を持つ宝石から力を引き出す適性は認められました。後は、どんな力を引き出すか決める訳です」
「(宝石の種類で決まるんだったかな……。確か、五種類だったっけ)」
思い出そうとするが、いまいち憶えていない。
もともと宝石なんかに興味はなかったし、与えられた情報が曖昧だったのも一因ではある。
少年は諦め、教師の説明を集中して聴くことにする。
「炎のルビー。水のアクアマリン。風のエメラルド。土のトパーズ。この四種が基本となります」
「……あの、質問良いですか?」
おずおずと、前の方の席に座っていた少女が手を上げる。
クラスメイトも注目するが、その少女は気にした様子もなく、教師の頷きに応えて立ち上がった。
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