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「秩序、ですか」
「うん、秩序。
物事の正しい順序。
テストしてみるか」
そういや、安藤が言ってたな。
簡単な計算とか、簡単な漢字とか、まぁ試されるって。
壱野は、灰色のデスクに両手をだして軽く、グーパーをしてなんとなく準備をしてみた。
「壱野、それ、なに?
流行ってるの?」
「いや、あ、まぁ」
「じゃあ、これ。まぁ一日かからずできるでしょ。
若いんだし」
姉さんは、俺のグーパーを完全無視して、大きな黒い箱を取り出した。
50㎝四方くらいの、マットな質感をした箱。
その箱は、少し不気味で、触ろうか、触ってよいものか、躊躇うほどだった。
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